■内容
1960年代からヨットの設計を始め、その後、レース艇、クルージング艇を問わず、さまざまなヨットの設計を手がけてきた林 賢之輔が、60年近くに及ぶ自らの仕事を振り返った一冊。堀江謙一氏の世界一周艇〈マーメイドV〉の設計やニッポンチャレンジへの参画など、著者が携わってきた最前線の出来事は、そのまま"日本のヨット発展史"ともいえる航跡である。
- 第1章 1960年代-1970年代
- 006|ヨットデザインの道へ
010|横山 晃さんの名艇シーホース
016|初の設計艇がデビュー
026|計測委員会(その1)
030|クォータートンカップ
038|滞欧日記
046|堀江謙一さん
060|〈無双〉のハワイ〜沖縄レース
066|岡崎造船
078|スズキマリーンのディンギー
088|山崎ヨットでの建造
098|堀江謙一さんのアイスヨット
105|春本ヨット - 第2章 1980年代
- 110|35ft外洋レーサー〈極楽蜻蛉〉
114|三河ヨット研究所
123|カタマランの設計
136|悲しい出来事—— 落水事故の記憶
142|唯一設計したパワーボート〈なかせん丸〉
148|堀江謙一さんのソーラーボート
154|〈MALT'SマーメイドU〉(タルマラン)
158|45ftスループ〈COCO U〉
164|60ftスループ〈翔鴎〉
175|30ft IORレーサー〈NOVA〉 - 第3章 ニッポンチャレンジ・アメリカズカップ1991-1992
- 186|ニッポンチャレンジの技術チーム
190|実験データの採集と国内外での情報収集
210|1号艇〈ニッポン〉(JPN-3)進水
236|2号艇〈ニッポン〉(JPN-6)
247|3号艇〈ニッポン〉(JPN-26)
262|ルイ・ヴィトン・カップ1992 - 第4章 1990年代-2020年代
- 276|34ftファストクルーザー〈第一花丸〉
285|42ftカッター〈HINANO〉
295|日本ノーテックとステップマリン造船所
311|48ftスループ〈喜久洋〉
320|45ftモーターセーラー〈Le Lagon V世〉
329|計測委員会(その2)
344|林990オーシャンブルー
353|30ftカスタム艇〈おおすけ〉と岡崎30C
358|Kennosuke Cup - 380|あとがき
※本書は、月刊『Kazi』2016年3月号から2020年6月号まで「ヨットデザイナーの履歴書」のタイトルで連載された記事に加筆・修正を加え、一冊にまとめたものです。
■著者:林 賢之輔(はやし・けんのすけ)
1939年、神奈川県逗子市生まれ。
1963年
に立教大学物理学科卒業後、横山造船設計
事務所に入社し、横山 晃氏に師事。
1970年に独立し、以後、さまざまなヨットの設計を手がけた。その設計番号(設計したフネの数)は 109に及ぶ。1982〜1997 年に(社)日本
外洋帆走協会 理事・計測委員長、2005〜2015 年に(財)日本セーリング連盟 計測委
員長・技術委員長を務めた。