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ヨットデザイン原論Lars Larsson & Rolf E Eliasson 著 / 大橋且典 翻訳・監修
■CONTENTS 本書の目的は、ちゃんとしたデザイン法で使用されている手法と手順を紹介することにあった。これはヨットの仕様から始まって、水力的および空力的な視点をカバーし、さらに構造、素材材料、レイアウトまでに至っている。だから原則として、たとえアマチュアであっても、本書の方法にならえばヨットデザインが可能だという方向を目指した。ヨット先進国の欧米でも「ヨットデザインをここまで体系的に、そして実践的に解説した本はなかった」と圧倒的評価を得た名著の完全日本語版。 *** 推薦のことば *** 欧米ではヨットデザインに関する良書が多く刊行されているように思われるが、意外と少ない。そのような中で本書は、ヨットデザインのすべての面をカバーしていることと、アマチュアが理解できる内容であると同時に、プロのデザイナーにとっても十分に先進的であることを念頭に書かれた好著である。
最も基本となる船体形状の設計方法や、排水量計算、復原力計算の方法については、 船舶工学を学んでいない人にも分かりやすく丁寧に述べている。一方、船体抵抗の求め方としてデルフト工科大学のシリーズ船型による手法を紹介するとともに、フィンキールやラダーの性能計算には最新の翼理論を盛り込んでいる。
また、既存のヨットの統計データを示すとともに、計算のサンプルとして40フィート艇の設計例とその数値表も示している。構造に関しては、リグとハルの強度計算について述べており、 FRPに関するABSガイドも示している。
ヨットの設計や性能解析に取り組んでみたいという人にとって、絶好の書といえるであろう。
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